2026.06.03 ,

【新入社員初潜入】映像のプロに独占インタビュー

第65回福岡広告協会賞・大賞を受賞した「わたしの、時間。」

全国広報コンクール 総務大臣賞や福岡広告協会賞、数多く業界賞を受賞している株式会社西日本新聞メディアラボ クリエイティブ事業部・Sさんに、新入社員3名がインタビュー!華やかな実績の裏にある、徹底したこだわりや撮影現場のリアルなエピソードを深掘りします。クリエイティブのヒントが詰まった、世代を超えた本音トークをぜひご覧ください。

▽動画視聴はこちら:

Q.1: 動画作成の背景とクライアントが持っていた課題は?

A: 課題は「ヤングケアラー問題の周知」でした。学校の先生や保育士など子供に関わる仕事をしている人たちでさえ、言葉は知っていても実態を理解していない人がまだまだ多いという現状があります。そのため、一般に広く認知させるというよりも、関係機関の職員に理解してもらうことが主な目的でした。また、法改正があり周知が求められていたことも背景にあります。

Q.2: 動画のコンセプトは?

A: 「ヤングケアラー問題を他人事だと思っている大人」に、どう「自分事」化してもらうかをテーマにしました。関係のない大人でも、子供時代の時間割などを思い出して「あの時、もしかしたら周りにいたかもしれない」と昔を思い出すことで、気づきを得て未来の行動を考えていただきたいという思いがあります。

Q.3 質問: 表現や構成の見どころは?

A: 嘘のリアクションではなく、ドキュメンタリーのように本当に何も知らされていない状態での「気づき」を大切にしました。また、大人が気づいた後に真剣にどうすべきかを考える姿をあえて長めに収録しています。これは、当事者である子供たちが見たときに「しっかり考えてくれる大人がいるんだな」と安心感や希望を持ってもらえるようにするためです。

 

新入社員Aの気になりポイント

Q.無音のシーンが結構ありますが、視聴者に考えさせるような意図があるのでしょうか?

A.はい、綺麗な言葉や名言で説明されるよりも、ハサミを入れるのを迷ったり悩んだりしている「表情」の方がメッセージとして強いと感じたからです。大人が自分事として悩み考えるリアルな表情を見せることで、視聴者自身にもさらに気づきを与えられるように意図して無音のシーンを入れました。
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Q.4: インタビュー時に工夫している点はどこですか?

A: 参加者には「ヤングケアラーの啓発動画」であることは知らせず、単に「子供時代の話を聞かせてほしい」とだけ伝えていました。リアルなギャップやリアクションを引き出すために、事前のヒアリングもあえて最低限に留めました。

新入社員Bの気になりポイント

Q. インタビューをされる際は一対一で行うのでしょうか?

A. 基本的にはインタビュアーと対象者の「1対1」でお話を伺っています。ただ、実際の撮影現場にはカメラマンなどのスタッフも同席しており、完全に2人きりという環境ではありません。そのため、どうしても最初は緊張感が生まれてしまう環境にはなっています。

Q. インタビューの際、相手の自然な言葉や表情を引き出すための雰囲気作りで気をつけていることはありますか?
A. 対象者の方の緊張をほぐし、嘘のない感情を引き出すために、いくつか気をつけている工夫があります。
雑談で場を和ませる いきなり本題には入らず、まずは自分の話(子どものことやアニメなど)をして緊張をほぐします。
自分のペースで考えられる「間」を作る 相手がプレッシャーを感じないよう、「ゆっくり考えていいですよ」と声をかけ、あえて何も聞かない時間を設けます。
「同じことを何度も聞く」と事前に伝える 最初は考えがまとまらなくて当然なので、「同じことを何度か聞くので、同じ答えでも大丈夫です」と事前に伝え、安心感を与えます。
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Q.5: 納品後の全体的な反響はどうでしたか?

A: 現在、福岡県の研修の場などで活用されています。作り手としては、視聴者や出演者から直接「心が動かされた」「きっかけになった」といった感想をもらうのが一番嬉しいです。

Q.6:今後の展望についてお聞かせください。

A:この動画を賞に応募したのも、それをきっかけにメディアに取り上げられ、より多くの人に広まってほしいという思いもありました。ただ動画を見てもらう(周知する)ことだけがゴールではなく、その後に「気づいて子どもに声をかける大人が増えること」が本当のゴールだと考えています。今後動画が少しずつでも広まり、問題に気づいて行動してくれる人が増えることを願っています。 

新入社員Cの気になりポイント

Q. 普段、インスピレーションを得るためにどんなことをしていますか?

A. 移動中やお風呂の中など、ふとした瞬間にアイデアが浮かぶことが多いので、そのたびにすかさずメモを取るようにしています。 手法よりも「ゴールを決めること」が一番大切だと思っています。たとえば「ヤングケアラー」をテーマにするときも、まずは「周知」という目標の先に、「実現したい未来」をゴールとして設定します。そのうえで、「どうすれば人の心が動くのか?」という、より深い企画に落とし込んでいきます。
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このインタビューを通して

今回のインタビューを通して最も心に残ったのは、制作者の方の「映像を通して誰かの心を動かし、社会を良くしたい」という並々ならぬ情熱でした。単に「依頼された動画を作る」のではなく、ヤングケアラーの子どもたちの未来という「真のゴール」にまで向き合う姿勢にハッとさせられました。私自身もこれから仕事をしていく上で、この「誰のために、何を目指すのか」という熱い思いを大切にしていきたいと強く感じました